目が覚めた。ここは盛岡のホテルである。8日夕方から12日朝まで4連泊予定で、現在3日目である。きのうは朝から夕方まで定期観光バスに乗った。
今日はまず石川啄木の記念館に行く予定である。なんでも盛岡の北の渋民(しぶたみ)という駅から歩いていくとあるようだ。
ただし、去年渋民はJR東日本ではなくなり、IGRいわて銀河鉄道になり、運賃がJRの約1.5倍になっている。それならバスで行った方がいいだろう。なぜなら、運賃も鉄道とたいして違わないだろうし、バス停のすぐ前が記念館らしいからだ。食事してバス停に行く。
石川啄木の記念館に行くバスがやってきたので乗る。なぜかすでに客が乗っている。駅前始発ではなく、県庁か市役所の方から来たようだ。バスは北に進む。たちまち市街地からはずれていく。
記念館前に着いた。バスを降りて建物に入る。
そこはこじんまりとした場所だった。石川啄木は40歳になる前に亡くなったので歴史も短い。釧路に行って新聞社に勤めていたなどと書いてあった。いつか釧路で街歩きする時間があったら石川啄木ゆかりの場所に行ってみたい。
(釧路で石川啄木ゆかりの場所に行ったのは翌年4月だった)
いろいろ見たので盛岡に戻る。16:00までホテルの部屋は掃除中だから戻れない。でもすることがないから市内には戻ろう。帰りもバスだ。
バスは盛岡駅前に戻ってきたが、もう少し先に進むようだ。おもしろそうなので終点まで行く。県庁が近そうな高い建物の多いところで降ろされた。
どうやら昔お城があった公園の近くのようだ。それなら昼飯は弁当を買って公園のベンチで食べるとよさそうだ。コンビニで弁当を買った。
公園にやってきた。広い公園だ。天守閣があるわけではないけれど、こんなに緑の多い場所が市街地のど真ん中にあるのはぜいたくだと思う。
けっこうのぼったりおりたりする。ベンチもあるのですわって弁当を食べた。
さて、まだ16:00まで時間がある。でもまあぶらぶら散歩するか・・・あ。
そうだ、この時間を使って、来月使う予定の周遊きっぷでも買っていこう。そう考えた。
なにしろ周遊きっぷは買うのに一時間近くかかるきっぷだから、こういうひまなときに買っておくのがいい。ワイド・ミニ周遊券だと出発地近辺以外では発売しないが、周遊きっぷだと「ゾーンの範囲内」でなければ売るという話なので盛岡でも買えるだろう。
まちなかを散歩していたら、盛岡駅に着く前に旅行会社を見つけた。ここでたのもう。
旅行会社にはみどりの窓口にはない「いす」があるので、若干の例外を除いて周遊きっぷは旅行会社で買うようにしているのだ。
店に入り、あらかじめ書いておいた紙を見せた。こういうきっぷだ。
ゆき券 11月2日 栗林公園北口(高徳線)高松(予讃線)宇多津(瀬戸大橋線)岡山(在来線)大阪
ゾーン券 11月3日 和歌山・高野山ゾーン
かえり券 11月7日 ゆき券と逆コース
和歌山・高野山ゾーンを選んだ理由は、最近できた新しいゾーンなのでものめずらしそうだったからである。特に和歌山市から橋本まで、和歌山線と並行するバスをわざわざゾーンに入れているのも気になる。
さらに、最近このゾーンで乗れる特急はるかに自由席がついたという情報もある。乗ってみたい。
そんなわけでいすに座って待つ。とっぷりと40分くらいかかってきっぷが出てきた。有効開始日も注文どおりだ。
それから、特別な券も渡された。なんでもこの特別な券は、南海用の券で、JRと南海の接続駅で南海の自動改札が使えるカードに引き換えるものだということだ。
引き換えられる駅には関西空港もあり、そこには特急はるかで行って南海で戻る予定なのでちょうどいい。これでよし。
もうホテルに戻ってもいい時刻になった。駅前に行き、コンビニで弁当を買ってホテルに戻る。
弁当を食べて洗濯だ。シャツとパンツに固形石鹸をなすりつけて、風呂で足で踏んで洗う。完全には汚れが取れないかもしれないが、このくらいしかできることはない。部屋で干せば明日のうちには乾くだろう。
明日はIGRいわて銀河鉄道でいわて沼宮内(ぬまくない)駅に行って、バスで八幡平(はちまんたい)に行く予定だ。
そう思ってきょうも眠った。
なお、周遊きっぷを使った理由には「暗い理由」もあるので、そちらについてはのちほど「周遊きっぷの思い出(ダークサイド)」に書く予定です。